ダウン症を防ぐポイント

誰でも妊娠をしたら健康で何の障害もない赤ちゃんが産まれるようにと願います.でも、なかには障害や病気を抱えて産まれてくる赤ちゃんもいますよね。

その中でもダウン症を持って生まれてくる赤ちゃんが増加しています。

ダウン症の子はいつもニコニコしていて、人懐っこく周りを明るくしてくれるような存在ですが、知的障害や精神発達の遅れを伴う可能性が高いので家族や周りの理解とサポートが欠かせません。

現在では、妊娠中にダウン症かどうかの検査ができるため、陽性であった場合中絶を選ぶ方も少なくありません。

もともと正常児を妊娠していれば中絶することもないですよね。とはいえ、どんな赤ちゃんを授かるのかは妊娠してみないとわかりません。

できるだけ、正常児を妊娠して出産したいと考えているママと一緒にポイントを見ていきましょう。

ダウン症の原因は?

ポイント

ダウン症の原因は「先天性の染色体異常」

ダウン症の種類は3種類

  • 標準型(21トリソミー):全体の90〜95%
  • 典座型:全体の1〜3%
  • モザイク型:全体の5〜6%

両親共に染色体の異常を持っていなくても、胎児の染色体異常が起こる可能性があります。

ダウン症は正式には「ダウン症候群」といい、先天性の染色体の異常で起こります。

人間の染色体は46本からできてきます。ダウン症はこの染色体が一本多く47本なります。発達障害、特徴的な顔つき、精神発達などの遅れなどが特徴としてあらわれるんです。

一口にダウン症といっても特徴の出方はその子その子によって違います。体が弱い子もいれば強い子もいますし、運動が得意な子や苦手な子もいます。

知的発達においても、小学校の普通学級について行ける子もいれば、特別支援学校での学習が必要な子もいます。

ダウン症には三種類のタイプがあります。

標準型(21トリソミー)

ダウン症候群の約90~95%がこのタイプです。21番目の染色体が一本増えることで起こるダウン症を標準型(21トリソミー)と言います。偶然起こるもので、両親には染色体異常がありません。

転座型

全体の5~6%が転座型です。21番目の染色体の1本が他の染色体(13番、14番、15番、16番、22番)にくっついています。転座型の約半数が細胞分裂時の異常で、残りの半数は両親のどちらかが転座型の染色体を持っていることで起こります。

モザイク型

全体の1~3%がモザイク型です。21番目の染色体か2本の細胞と3本の細胞が混在していて、細胞の両親の染色体の数は正常です。心臓疾患などの重度の障害が少ない場合が多いです。

私たちがよく目にするダウン症の方のほとんどが標準型(21トリソミー)です。

ダウン症の特徴は?

ダウン症の特徴

ポイント

ダウン症の赤ちゃんには次のような身体的特徴があります。

  • 顔が平べったい
  • 耳が低い位置にある
  • つり目で両目の間隔が広い
  • 首が太い
  • ますかけ線
  • 小指の関節が少ない

他にも筋力が弱い、低身長などの特徴もあります。精神発達、知的発達の遅れの見られる子もいます。

ダウン症を持って生まれてきた赤ちゃんには次のような身体的特徴があります。

顔が平べったい

顔が全体的に平べったく、凹凸が少ないような顔立ちをしています。特に、鼻が小さく低いことが多いようです。両目の間の鼻の始まりの辺りが他の子と比べると低いことが多いです。

耳が低い位置にある

ダウン症の赤ちゃんは耳にも特徴があります。耳が顔の下の方についていたり、耳が小さく丸っこい形をしています。また、内側にくるっと折れ曲がるようになっている子もいます。

つり目で両目の間隔が広い

ダウン症の赤ちゃんは細いつり目で両目の間隔が広めです。赤ちゃんには少ないと言われている二重まぶたで産まれてくる赤ちゃんもいるようです。ただし、赤ちゃんの家は顔の脂肪でつり目に見えたりしますし、二重まぶただからと言って必ずしもダウン症であるとは限りません。

首が太い

お腹にいる頃の超音波エコーでもわかりやすいのが首の太さです。ダウン症の赤ちゃんは首の後ろが浮腫んでいて、首が太く短いのが特徴的です。赤ちゃんはもともと首が短いので初めての出産の場合はなかなか見分けがつきませんが、医師や看護師さんにはよくわかるそうです。

ますかけ線

手のひらの真ん中より上の辺りにでる線で、手のひらをまっすぐ横切る線です。ダウン症の約半数がこのますかけ線を持っているそうです。ただし、ダウン症でなくてもますかけ線を持つことはありますので、他の特徴と組み合わせて判断することが必要です。

小指の関節が少ない

小指の関節が1つしかないなど、関節が少ない場合があります。指の骨は3本あるけど関節は2つしかない、指の骨が2本しかなく関節が1つしかないなど特徴の出方はそれぞれですが関節が少なく生まれてくることが多いようです。

その他にも、筋力が発達しておらず力が弱い、低身長、合併症を持って生まれてきているなどの特徴もあります。知的発達や精神発達に遅れがあり、コミュニケーションがとりにくいこともありますね。

ただし、これも人それぞれ程度の差があります。ダウン症でも健康で元気な子やコミュニケーションがきちんととれる子もいますので一概にはいえません。

ダウン症の赤ちゃんが生まれる確率は?

ダウン症確率

ポイント

  • ダウン症は700〜800人に1人と言われています。
  • 20歳では1667人に1人、35歳では385人に1人の割合と年齢が上がるほど確率も上がります。
  • 細胞分裂の異常には生活習慣などの関係もあると考えられているため、20歳の出産ではダウン症は起こらないという訳ではありません。

ダウン症の発生は15年で2倍になっています。約700~800人に1人がダウン症と言われています。

ダウン症の増加には晩婚化の増加が1つの要因といわれています。

晩婚化が増えると、女性の初産の年齢が上がりますよね。35歳以上の出産は高齢出産と言われ、先天的な病気のリスクが高くなるといわれています。

初産の年齢は1950年で調査が始まった頃には24.4歳だったのが、現在では30.4歳となっています。30歳での出産の場合、385人に1人の割合でダウン症になるという調査結果がでています。

20歳 1/1667
25歳 1/1250
30歳 1/952
35歳 1/385
40歳 1/106
45歳 1/30

もちろん、20歳で妊娠・出産したとしてもダウン症の赤ちゃんが産まれる確率はゼロではありません。

ただし、表を見てみると出産年齢が上がるたびに確率が高くなっていくのがわかりますよね。

細胞分裂の異常が起こる原因は食生活や生活環境なども関係してきますので一概にはいえません。

でも、この数字を見ると正常児の妊娠を望む場合は1日でも早く、妊娠・出産をすることがダウン症の発生を下げると言わざるをえませんよね。

▼参考 赤ちゃんがダウン症だと検査で判明するのはいつ?中絶は可能?

なぜ高齢出産だとリスクが上がる?

高齢出産のリスク

ポイント

高齢出産でダウン症のリスクが高まる大きな原因は「卵子の老化」です。

「卵子の年齢=自分の年齢」

卵子は胎児頃にすべて作られ排卵期まで分裂が止まります。

その後、排卵のために再び分裂を再開するため高齢になるほど分裂が止まっている期間が長くエラーを起こしやすいと言われています。

では、なぜ高齢出産だとダウン症のリスクが高まるのかを見ていきましょう。これには、卵子がどう作られていくのかが関わってきます。

卵子を意識し始めるのは、女性であれば月経が始まる頃だと思います。

毎月、排卵し月経があるので、卵子もその都度作られるように感じるかもしれませんが、実は、女性の卵子はお母さんのお腹の中にいた胎児の頃にすべて作られるんです。

お母さんがお祖母ちゃんのお腹の中にいたときに、自分の元になる卵子が作られていたと思うと驚きますよね!

胎児の頃に一度作られた卵子は、それ以降新しく作られたり、増えることはありません!減り続けるだけなんです。

すべての卵子は細胞分裂を途中でとめたまま排卵期を待ち、排卵期になると分裂を再開します。

高齢になるとその分だけ活動が止まっていた卵子が分裂を再開します。止まっていた期間が長いほど、細胞分裂の異常が起こりやすくなると考えられています。

正常児で子供を産むための3つのポイント

ダウン症を防ぐ3つのポイント

ポイント

ダウン症を防ぐためのポイントは3つです。

  • 1日でも早く妊娠出産する
  • 葉酸を摂取する
  • 卵子の質を高める

「葉酸の摂取」でダウン症発生のリスクを軽減できるというデータがでています。

出産年齢が高めの方もあきらめずに卵子の質を高める生活を送りながら、葉酸を摂取して体を整えましょう!

では、どうしたらダウン症を防ぐことができるでしょうか?

1日でも早く妊娠出産する

出産年齢とダウン症の割合のデータを見ると、1日でも早く妊娠し出産することがダウン症のリスクを下げます。

妊娠・出産を望む場合はできるだけ早く妊娠することがダウン症のリスクを下げます。

そうはいっても、結婚のタイミングやご自身のライフスタイルによって遅いタイミングでの出産もありますし、ご自身の仕事のキャリアが一段落したタイミングでと思うこともあります。

葉酸を摂取する

現在の医学ではダウン症を100%防ぐことはできません。

また、1日でも早い妊娠をと言われても時間は巻き戻せませんから、現在の年齢を戻せません。私も遅い結婚だったので元気な赤ちゃんに育つのかな?と心配な気持ちはとってもよくわかります!

でも、ダウン症のリスクを軽減してダウン症になる確率を下げることは可能です!

ダウン症の原因は染色体の異常でしたよね。受精卵は細胞分裂を繰り返して胎児の姿になっていきます。この細胞分裂の過程で何かしらの異常がおこって染色体が1本過剰になります。それによってダウン症が発症するんですね。

この染色体の異常は、男性側にも女性側にも原因となる可能性があると言われています。

そもそも染色体は両親から半分ずつもらっています。それぞれの親から23本ずつ染色体をもらい、それが2本1組になることでいつの細胞に46本の染色体を持つようになります。

この細胞分裂の時の異常を防ぐことができればダウン症を防ぐことにつながりますよね。先ほどもお伝えしたように、ダウン症を100%防ぐ方法は現在ではありません。

しかし、2003年にダウン症の確率を下げるのに有効だという研究結果が発表されました。

それが「葉酸」です。

アメリカやイギリスでは妊娠を望んでいる夫婦に葉酸を摂取するように進めたところ、10年ほどでダウン症などの先天性異常10分の1に減ったと言われています。

逆に日本ではダウン症の発生が年々増加している中、この結果は驚きですよね。

葉酸を摂取することで神経性障碍児のリスクが70%も減少すると言われています。日本でも厚生労働省が妊娠計画を立てている夫婦に葉酸を摂取するように呼びかけていますし、アメリカ、イギリス、オーストラリア、中国などでも葉酸の摂取は国が呼びかけています。

▼チェック 実は授乳中も必須!葉酸はいつまで摂取するべき?

葉酸の働きは?

葉酸はビタミンB9といい、体の細胞を作るのに欠かせない栄養素の一つです。細胞分裂や組織、臓器を形成する働きや流産の防止などの働きがあります。葉酸はすべての人に必要な栄養素ですが、なかでも妊娠中に積極的にとってもらいたい栄養素です。

いつから摂取する?

妊娠がわかった頃には細胞分裂が進み赤ちゃんの体や臓器がほぼ完成しています。

胎児の体がつくられる時期

2週目:排卵&受精
3週目:着床
4週目:心臓・脊髄・内臓・生殖器の生成
5週目:脳が生成される
6週目:各臓器の成長する
7週目:各臓器の成長する
8週目:臓器の基礎が作られる

これを見ると、妊娠がわかってから摂取を始めるのは遅いことがわかりますよね。

女性は妊娠を望むのであれば、できるだけ早くから葉酸の摂取を心掛けるといいですね。

妊娠前1ヶ月間~妊娠3ヵ月くらいまでの摂取をおすすめします!

妊娠前から摂取するのがポイントですね。そして、葉酸が必要なのは女性だけではありません。男性も女性が妊娠する1ヵ月前から葉酸の摂取を心がけるようにしましょう。

染色体はパパからとママから半分ずつなので、夫婦で協力し合って妊娠に向けての準備をするとよいですよね。

▼チェック 実は授乳中も必須!葉酸はいつまで摂取するべき?

葉酸の取り方は?

葉酸は、食品から摂取する方法とサプリメントで摂取する方法があります。

葉酸を含む食品

ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤ。アスパラガス、イチゴ、マンゴー、バナナ、うなぎ、納豆

食品から葉酸を取る場合、どれだけ消化吸収されるかが大切です!食品からの摂取だと実際に体に有効に働くのは50%ほどだと言われています。

葉酸を摂取する必要のある妊娠初期はつわりの時期なんです!私もつわりでほとんど食べられませんでした。

つわりがひどいと料理するのもイヤ、食べ物の匂いを嗅ぐのもイヤ、そもそも起き上がれないってなりますよね。

私も妊娠初期はサプリメントから葉酸を摂取していましたよ。

妊娠すると葉酸の必要量が、ググッと増えます。葉酸は細胞分裂を正常にするだけでなく、妊娠中毒や貧血を防いでくれたりする妊婦さんにとってはとっても大切な栄養素です!

1日の葉酸摂取量

15歳以上の成人男女:200μg
妊婦:400μg
授乳婦:280μg

妊娠すると、妊娠する前に比べて2倍も葉酸が必要になります。

じゃあ、野菜をたくさん食べれば葉酸もとれる!と考えますが、残念ながら実際はそんなに簡単にはいかないんです。

葉酸は水溶性のビタミンの一種なので、茹でたり炒めたりすることで、約半数の葉酸が流出してしまいます。

また、体外にも排出されるため毎日摂取する必要があるんです。

毎日大量の野菜を食べるのは大変だし、効率的にとるためにはどうしたらよいか?と思いますよね。

なので、サプリメントで補うのがおすすめですよ。

サプリメントに含まれる葉酸は食品に含まれる天然葉酸よりも体への吸収がよくなるように作られています。

毎日、摂取する必要もあるので手軽に取れるサプリメントがおすすめです。

葉酸をたくさん取ればそれだけダウン症の予防に効果があると思うママもいらっしゃるかもしれませんが、取りすぎは禁物!

オーストラリアでは妊娠時の葉酸の取りすぎで赤ちゃんが喘息になりやすいというデータがあります。また、過剰摂取は母胎にとっても食欲不振、吐き気、むくみ、不眠症などを引き起こすことがあります。

摂取量は必ず守りましょう!

▼チェック 実は授乳中も必須!葉酸はいつまで摂取するべき?

卵子の質を高める

ダウン症を予防するためにもう一つできることは「卵子の質を高める」です。

胎児の頃に作られた卵子は新しく再生されることはなく、年をとるごとに老化していきます。

卵子が老化することで変質したり、形が歪になったりします。老化した卵子は、着床しづらかったり、細胞分裂の時にエラーが起こり、染色体の異常へと繋がる可能性が高くなります。

ですので、卵子をできるだけよい状態に保てるように生活を整えましょう!

チェックするポイントは5個。

バランスのよい食生活

バランスのよい食生活を心がけましょう。タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素をバランスよく摂取することが大切です。コンビニ食やジャンクフードが好きな方は糖質や脂質の取りすぎに繋がります。栄養素は体を作ったり、体の働きを整えたりとそれぞれの働き方があります。

ストレスを溜めない

ストレスが溜まると体の調子やリズムも崩れてしまいます。体はストレスを感じると緊張状態になり、血流が減って体の巡りが悪くなります。また、ストレスによって発生する活性酸素は卵子の発育によい影響を与えません。ストレスを感じたら、溜め込まないように適度に発散するようにしてくださいね。

規則正しい生活

規則正しい生活を意識して健康的に過ごしましょう。朝起きたら朝日を浴びる、3食しっかり食べるなど基本的な生活を送ることが大切です。なかでも睡眠は、よい卵子を育てるためにとっても大切なんですよ!

睡眠時間が不規則だったり、質のよい睡眠がとれていなかったりすると卵胞液の中の睡眠ホルモンの値が異常値となってしまいます。これによって、卵子の元となる卵胞の数が減ったり、質が低下したりしてしまいます。

適度な運動

ストレッチやヨガ、ウォーキングなど適度な運動を行いましょう。血流がよくなり、体中に酸素が行き渡るようになることで細胞も生き生きとしてきます。血流が増えると卵巣での生殖ホルモンが増えるため、卵子の生育もよくなります。また、必要な栄養素は血液で運ばれるため、血流が多いほど食べた栄養が体中に行き渡ります。

体を温める

よい卵子を育てるために体を温めることはとっても大切です!人間の生命活動は体温が深く関係しています。体温が高いと体の各器官はスムーズに働きますが、体温が低いと働きが弱まってしまいます。

卵子は、約80日かけて生育・成熟していきます。生理周期で言うと3周期ですね。

まず、生活や生活リズムを整えることを3か月意識していきましょう。3か月行っていけば、習慣化していくので続けるのは簡単ですよ。

赤ちゃんのための体作りを!

ダウン症を100%予防する方法がないとはいえ、葉酸を摂取することでダウン症の確率が70%も下がっています。

葉酸はダウン症の予防のみならず、ほかの先天的な疾患に対しても有効に働くので妊娠を望むときには積極的に摂取したいですよね。

ただし、取りすぎは禁物ですよ!サプリメントの摂取量を守ってとるようにしましょうね。

卵子の質を高めるポイントは、卵子だけでなく自分の健康や美容にもよいですよね!

ぜひ、未来の赤ちゃんのために今から意識していきましょう。

▼参考 赤ちゃんがダウン症だと検査で判明するのはいつ?中絶は可能?