ポイント
人工中絶ができるのは「妊娠21週6日まで」それ以降は中絶はできません。
検査で陽性だった夫婦さん97%が中絶を選んだというデータもあります。夫婦でよく話し合い決断する必要があります。
次のポイントが考えるヒントになります。
- 子供との生活をイメージする
- 子供の将来を考える
- 子供の個性を受け入れる
もし、検査で陽性反応が出たらどうしますか?ダウン症が確定した場合、生んで育てられるのかと悩んでしまいます。
現代では医療技術が進んで、妊娠の早い段階から胎児の異常や病気などがわかるようなってきています。それゆえに、病気を持ったまま生まれてくるわが子を受け入れられるのかと考えてしまいますよね。
だからと言って自分たちの所にやってきた命を簡単に手放してもいいのか?命を簡単に捨ててしまってもいいのかと倫理面から悩むご夫婦も多いことと思います。
法律では人工中絶ができるのは”妊娠21週6日まで”とされています。
それをすぎると中絶はできません。そのため、陽性の判断が出た場合、早く決断し中絶手術を受ける必要があります。
検査で陽性だった妊婦さんの97%が中絶を選んでいるという結果も報告されています。
これは、夫婦でよく話し合いどうするかを決める必要があります。どちらを選んでもその後も悩みはつきないかもしれませんが次のようなポイントを参考にしてみてください。
●子供との生活をイメージする
一番のポイントは、子供を育てていけるかということですよね。ダウン症の子供が生まれた場合、知的発達の遅れや精神的な発達の遅れが伴います。
そのため、コミュニケーションがとりにくかったり、発達支援が必要になってくることがあります。ダウン症を持っていないこよりも家族のサポートが必要になります。
共働きの場合、ダウン症のお子さんの成長をサポートしてくれる施設や専門家に協力が必要となってきます。
近くの施設がダウン症の子供のサポートも行っているか、入所できるかなど事前に調べておくことが大切です。家族の協力や理解が得られるかどうか、自分がどれだけ子供をサポートできるかなど子供との生活をイメージしておくとよいでしょう。
もちろん、大変なことばかりではなく楽しいことや幸せな瞬間も多いことは間違いないです。自分たちの生活スタイルや仕事のことを考え、ダウン症の子供のサポートをできる体勢作りができるのかをイメージしてみるとよいでしょう。
●子供の将来を考える
ダウン症の子供は合併症を持って生まれてくることが多く、病気への抵抗力も弱いため注意が必要です。
ダウン症を持って生まれた来た子は大人になってからの病気などのリスクも高いと言われています。
- 40歳以降アルツハイマー病になりやすい
- 心臓や内臓などの病気を併うリスクがある
- 自分の子供にダウン症が遺伝する確率は50%
- 寿命が短い
- 近視、遠視、乱視、斜視になりやすい
ただし、すべての子供がそうではなく健康体で生まれてくる子もたくさんいますよ。
ダウン症だと自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害を併発する子もいますが、ダウン症だからといって必ずしも発達障害になるとも限りません。
●子供の個性を受け入れる
ダウン症の子供は、こだわりが人一倍強かったり、何かに熱中するとご飯を食べるのも忘れて集中することがあります。決まった場所におもちゃをしまう、決まった場所で遊ぶなど、それぞれのこだわりがあります。それらを否定せずに個性として受け入れてあげることが大切です。
ダウン症と聞くとネガティブなイメージばかりが先行するかもしれません、でも、実際にダウン症の子供を育てているママやご家族の方は「ダウン症の子供は天使」と表現している方がいます。また、ダウン症は一つの個性として子育てをしている方もたくさんいます。
将来、うまく社会にとけこめないのでは?独り立ちして生きていくことができないのでは?という不安もありますよね。
知的障害や発達障害の程度にもよりますが、ダウン症を持ちながらさまざまな分野で活躍している方がいます。施設や作業所、飲食店や小売店などで働く方もいますし、画家や演奏家、ダンサーなど自分の趣味を生かして働いている方もいます。ダウン症の有名な書道家の方などもいます。
ダウン症だからといって勉強ができない、働くことができないというわけではないんです。学校は特別支援学校に通う子が大半ですが、だからといって社会生活が送れないというわけではありません。いつもニコニコしていて明るいのがダウン症を持っている方の特徴です。